COLUMN木のある所にチャンスがある!製材機で世界に挑戦する「オーアイ・イノベーション株式会社」

オーアイ・イノベーション株式会社は、日本でトップクラスの製材機メーカーで、製材に関連するあらゆる機械で、国内だけでなく海外にも展開している会社です。

日本の技術を強みに万国共通の製材分野でシェアを広げる事業展開について、営業部の田中宏幸さんにお伺いしました。

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Q.オーアイ・イノベーション株式会社さんはどんな会社ですか?

※以下、オーアイ・イノベーションさんのコメントは緑色で記載してあります※

オーアイ・イノベーション株式会社は、老舗製材機械メーカーの株式会社大井製作所と石田エンジニアリング株式会社が経営統合をして誕生した会社です。

さまざまな分野で使われる木材製品を作るための選木・皮むき・製材・乾燥などを行う製材関連機械を設計・製造・販売しています。

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歴史のあるメーカー2社が統合してできた会社なのですね

島田市で昭和16年に創業した大井製作所と、藤枝市で昭和6年創業した石田エンジニアリングは、もともと同じ製材機を設計・製造するライバル会社だったんです。

国内の製材をとりまく環境の変化もありましたが、2社のノウハウ・経験を結集させ、海外メーカーをも上回る製材機メーカーになろうという両社の意見が合致し、2018年に発展的な統合をしました。

この統合により、弊社は選木から乾燥まで製材関連をトータルでサポートできる業界初の会社となり、日本木工機械展では、超高速製材システム「NTBシステム」が技術優秀賞を受賞しました。

他にもメンテナンスの簡易化、操作性の向上をはじめ、お客様の工場に最適なスペックで提供することで高い評価をいただいています。

 

具体的にはどのような機械を設計・製造されているのでしょうか? 

8mもの帯状鋸(のこぎり)の両端を繋ぎ、クルッと輪状にした「帯鋸(おびのこ)」という刃物で丸太をカットする製材機をはじめ、丸太の皮を剥く、皮むき機、丸太をレーザーとカメラで3Dスキャンして形状を認識、選別する選木機、木材の寸法や強度を安定させる目的として近年導入が進んでいる木材乾燥機などです。

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また、技術の伝承が難しいとされている帯鋸のメンテナンスに関しても、機械でできないかという問い合わせが近年国内で増えており、こちらの分野においても我が社の機械が大変ご好評をいただいています。

 

国内でトップクラスのシェアということは、オーアイ・イノベーション株式会社さんの機械で加工された木材が日本中で使われているということでしょうか。

そうですね。北海道から九州まで日本中の木造住宅や、最近では大きな建築物、例えば国立競技場や大阪万博会場を囲うリングなどにも、弊社の機械を通った木材製品をお使いいただいています。

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近年脱炭素に向けた取り組みとして、国の大きなプロジェクトをはじめ木材を使った建築物が増加しています。

高層ビルにも木材が使われるようになっているなかで、製材の現場では後継者不足や人手不足が問題になっているんです。

高度なテクニックや手間のかかる仕事を私たちの機械がサポートすることは、木材産業を守るだけでなくSDGsの観点からも大切だと考えています。

Q.海外進出のきっかけは?

製材機械は木がある場所ならどこにでも進出のチャンスがあります。

もともと戦前の創業当時より北海道から九州まで取引をしていて、地域を問わない展開をしていました。海外へも55年前から事業を展開しています。

これからは現在の円安という為替メリットも活かしつつ、海外への販路をどんどん広げていきたいと考えています。

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海外との取引の割合は会社全体からみてどのくらいですか? 

現在は全体の1割ほどですね。

実は、コロナ禍に勃発した「ウッドショック」により、海外から国内に入ってきていた木材製品が大きく減少しました。これにより弊社のお客さまである国内の製材所が忙しくなり、波及的に製材機メーカーの我々もたくさんの機械の受注をいただきました。

直近の1〜2年はこのような状況でしたので、海外のお客さまとの取引は限られましたが、次は海外です!

国内の需要が落ち着く前に海外販路を充実させ、来たる日に備えます。

 

どのような国と取引がありますか?またどうやって海外企業との繋がりをつくっていますか?

マレーシア、インドネシア、ニュージーランド、戦争前はロシアへの輸出が盛んでした。

販路開拓については、名古屋、ドイツ、ロシア(戦争前)の展示会に機械を持ち込み、展示、紹介を続けてきました。また、ホームページや当社がアップしたYoutubeの動画を見て連絡をくれる海外企業もあります!

Q.海外進出で苦労した点はありますか?

 基本的に、国内のお客さまでも海外のお客さまでも丸太(〇)から木材製品(◇)を取るという意味では同じですので、大きな違いはありません。

ただ、丸太の樹種が違ったり、製品の寸法や単位が違うことで都度、柔軟な対応が求められます。

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言葉の壁の問題はどうされていますか?

外国人社員や外国語がわかる社員が約10名ほど在籍しています。

外国人社員の出身国は、ロシア、ベトナム、フィリピン、マレーシア、中国、ラオス、キリギスです。僕自身も学生時代に英語を学びました。

 

海外メーカーと比べて違いや強みだと思う点はありますか? 

製材機に使われる帯状の鋸の厚さに違いがあります。当社の帯鋸(おびのこ)は薄いので、丸太を切る際に出るおが屑の量を抑えることができ、材木のロスが少なくなります。

また刃が薄いことでモーターのサイズが小さくなり、消費電力量も少なく経済的にも環境負荷的にもエコなんです。

薄い帯鋸はメンテナンスが非常に重要で、日本人特有の繊細さと技術があるからこそできる薄さと言えます。

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今後の目標はありますか? 

ヨーロッパやアメリカで機械を売りたいですね。

ヨーロッパのドイツに有名な製材機メーカーがあるんですが、車で言うとフェラーリのような大型でパワーのある機械がメインなんです。ただヨーロッパも全てのお客さんがフェラーリのような製材機を求めているわけではなく、省スペースでメンテナンスも簡単な、日本の軽自動車のような製材機の需要も間違いなくあると考えています。

ドイツの展示会に去年出展して手ごたえを感じ、また来年も出展しますので、そこでまた新しい開拓ができれば嬉しいです。アメリカの展示会にも出展させて貰おうと思っています。

Q.会社全体として今後はどんな仕事をしていきますか? 

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木材は切っても、植えて増やすことができる持続可能なエネルギーの代表で、温室効果ガスを増やさないカーボンニュートラルな資源です。

国全体が国産材を使っていこうという雰囲気なので、日本の製材業界としてはいい流れになっています。

人手不足などの問題を抱える国内の木材業界をサポートする良質な機械を製造し、国産材の需要に応えつつ、海外との取引も積極的に広げて、日本一、世界一の製材機メーカーを目指していきます。

記事を見た記事を見た企業様や、就職・転職を考えてる人へのメッセージをお願いします。

 【企業の皆様へ】

我々は丸太を剥く、切る、そしてその木材製品を乾燥させるプロです。

もし、お困りのことなどございましたらご相談ください。

また、樹脂、コンクリートパネル、段ボール等、木材以外の切削に関しても対応可能ですのでこちらもご相談ください。

 

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【就職・転職を考えている皆様へ】

オーアイ・イノベーション株式会社は、国内外問わず活躍の場がある会社です。海外に行きたいという社員は海外へ、国内がいいという社員は国内にと、自分にあった仕事をみつけることができます。

スマートフォンがない国はあるかもしれませんが、木のない国はありません。木のあるところに仕事がある!それが私たち製材機メーカーの魅力です。

現在、新社屋に移転する計画も進められていますので、新しい環境で働いてみませんか?興味を持った方はぜひホームページを見ていただければと思います。

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